第9回 鉄鋼材料の種類 Part8
第2章-8
第2章 鉄鋼材料とは
3. 表面処理鋼板
1. 亜鉛めっき鋼板
- 溶融亜鉛 - アルミニウム合金めっき鋼板 ①
① 溶融亜鉛 - 5%アルミニウム合金めっき鋼板(JIS G3317)
耐食性に優れ、特に塗装も容易なことから、着色鋼板として数多く使用されています。
また、アルミニウム合金めっき鋼板は、JISで規格化されています。
1) 種類、記号①

熱延原板を用いた場合※
種類の記号 | 表示厚さ(㎜) | 適用 |
---|---|---|
SZAHC | 1.6以上4.5以下 | 一般用 |
SZAH340 | 高強度一般用 | |
SZAH400 | ||
SZAH440 | ||
SZAH490 | ||
SZAH540 |
※ 特に熱延原板の指定がない場合は、熱延原板の仕様を満たす冷延原板を使用してもよい。
冷延原板を用いた場合※
種類の記号 | 表示厚さa)(㎜) | 適用 |
---|---|---|
SZACC | 0.25以上2.3以下 | 一般用 |
SZACH | 0.25以上1.0以下 | 硬質一般用 |
SZACD1 | 0.40以上2.3以下 | 絞り用1種 |
SZACD2 | 絞り用2種 | |
SZACD3 | 0.60以上2.3以下 | 絞り用3種 |
SZACD4 | 絞り用4種 非時効性b) | |
SZAC340 | 0.25以上2.3以下 | 高強度一般用 |
SZAC400 | ||
SZAC440 | ||
SZAC490 | ||
SZAC570 | 0.25以上2.0以下 |
※ a) 受渡当事者間の協定によって、この表にない表示厚さを適用してもよい。
b) 非時効性とは、加工の際にストレッチャストレインを発生しない性質をいう。
■スキンパス処理
表面を滑らかにするためのスキンパス処理は、注文者の指定に準じます。
この場合の記号は「S」とします。
■めっきの付着量
両面等厚めっきの両面最小付着量
単位 g/m2(両面)
めっきの両面 付着量表示記号 |
両面3点法 平均付着量 |
両面1点 最小付着量 |
---|---|---|
(Y06)※ | (60)※ | (51)※ |
Y08 | 80 | 68 |
Y10 | 100 | 85 |
Y12 | 120 | 102 |
Y18 | 180 | 153 |
Y20 | 200 | 170 |
Y22 | 220 | 187 |
Y25 | 250 | 213 |
Y27 | 275 | 234 |
(Y35)※ | (350)※ | (298)※ |
(Y45)※ | (450)※ | (383)※ |
(Y60)※ | (610)※ | (510)※ |
※ 括弧内は受渡し当事者間の協定による。
備考 1. めっきの両面3点法平均付着量は、供試材から採取して3個の試験片の測定値の平均値に対し適用する。
2. めっきの両面1点最小付着量は、供試材から採取した3個の試験片の測定値の最小値に対し適用する。
3. めっきの両面最大付着量を受渡当事者間で協定できる。
■化成処理
化成処理の種類および記号
化成処理の種類 | 記号 |
---|---|
無処理 | M |
クロム酸処理 | C |
備考:表以外の化成処理の種類については、受渡当事者間で協定する。
■塗油
塗油の種類および記号
塗油の種類 | 記号 |
---|---|
無塗油 | X |
塗油 | O |
備考:指定のない限り、無塗油とする。
■板の呼び方
