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課題解決
提案

突然の機械停止を未然に防ぐために、
日々の運用でできること

突然の機械停止を防ぐためには、やはり日頃のメンテナンスが重要です。機械が突然停止するトラブルの8割ほどは、消耗品の寿命に加え、日々の「始業前点検」や、「定期清掃」が充分に行われていないことに起因しています。
特に板金加工機械で見落とされがちな点検のポイントを以下にご紹介します。

(1) エア3点セット
(エアコンビネーション)の点検

エアシリンダーなどの空圧機器を使用している機械類を「エア3点セット」と呼び、これらの点検・清掃が見落とされがちです。

  1. 「エアフィルター」:
    コンプレッサーエアに含まれるごみや水分の除去
  2. 「レギュレーター」:
    エア圧力の調整
  3. 「ルブリケータ―」 :
    エアにオイルミストを混ぜて高い潤滑性を保持
エアフィルターの点検および清掃方法

エアフィルターが目詰まりするとエアの流量が落ち、シリンダーなど動作時間が遅くなるなどの不具合が発生してしまいます。定期的に点検し、ケース内に水が溜まっている場合は、ドレンから水の排出を行ってください。
また、エア圧が初期設定より0.1Mpa以上低下した場合は、フィルターエレメントの交換が必要になります。

ルブリケータ―の点検および給油方法

機器内の潤滑油の油量を点検し、下限を下回らないよう給油を行ってください。
また、適量の潤滑油が供給されているか滴下量を確認してください。

エア3点のユニット 出典:SMC

(参考画像)エア3点のユニット

出典:SMC

(2) エアコンプレッサーの点検

圧縮エアの供給元となるエアコンプレッサーも、大変重要な機器です。このコンプレッサーが故障すると、複数の機械が稼働不能に陥ってしまいます。メーカーの規定に沿って定期点検を実施してください。

※その他の点検項目など、詳しくは取扱説明書の「保守」の項目をご覧ください

こうした日々のメンテナンスを今以上に行うことで、突然の機械停止のリスクを低減することができるでしょう。
一方で、エアバルブやシリンダーなどの消耗部品の故障・寿命についても把握しておく必要があります。
機械の性能を維持し長く使用するためには、日々の点検や清掃作業が不可欠です。しかし仕事に追われる現場では、なかなか生産以外のことは後回しになってしまうのが現実ではないでしょうか。

「IoTサポート」なら、
停止の予兆が見える!

突然機械が停止することへの未然防止策として、アマダの遠隔保守サービス「IoTサポート」が大変有効です。

「IoTサポート」の基本機能のひとつに、「マシン/消耗品/金型の健康状態を可視化」があります。健康状態は青・黄・赤の3段階でわかりやすく表示され、お客さまがモバイル端末でリアルタイムに確認できることはもとより、弊社とお客さまがつながることで迅速な遠隔保守サービスを行います。

寿命の兆候がわかりづらいエアバルブやシリンダーといった部品も含め、動作時間やセンサーの情報、流量値など様々なデータから判断した上、異常の予兆を検知し、健康状態に反映します。

アマダの遠隔保守サービス「IoTサポート」の仕組み

アマダの遠隔保守サービス「IoTサポート」の仕組み

健康状態が「緑色」の場合、通常通り使用して問題ありませんが、「黄色と赤色」は、何らかの処置が必要な状態を表しています。その場合、遠隔保守サービスが開始され、お客さまへ運用改善/部品交換の連絡が通知されます。消耗品などの交換が必要な場合、見積り確認、注文、サービスエンジニアの作業訪問日程の調整までを、そのままオンラインで完了することができます。

マシン一覧画面

マシン一覧画面

機械停止を未然に防止する、
「IoTサポート」の効果

機械:レーザ加工機
サービス:遠隔保守サービス「IoTサポート」

<機械の状態>

レーザ加工機を使用しているあるお客さまは「最近、アラーム停止が増えてきたな」と感じながらも、冷却水フィルターの汚れが原因であることを把握しつつ、アラーム停止の度に、丁寧に冷却水フィルターを清掃することで復旧、稼働していました。

<機械停止の原因>

数カ月後、冷却水フィルターを清掃しても再び稼働させることができなくなりました。原因は、冷却水フィルターが寿命に達していたためです。しかしこの時点で、お客さまは冷却水フィルターが原因だとは気づきませんでした。

<復旧対応>
■従来型の復旧対応

まず、原因調査のために、サービスエンジニアに訪問を依頼するところから対応を開始します。
原因の調査からフィルターの発注、機械の復旧までに、およそ2日間という思いがけない長期停止となり、結果、大きな生産損失となってしまいます。

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■IoTサポートによる復旧対応

「IoTサポート」は、日頃から冷却水の状態をオンラインで可視化し、フィルターの劣化状態を検知することができるため、機械が停止する前に消耗品の交換計画を事前に立てることができます。
今回のケースでは、遠隔で原因調査から交換部品を特定できるため、原因調査から復旧にかかる機械の停止期間を数時間の計画停止で済ませることができ、お客さまの生産計画への影響を最小限に抑えることが可能になります。

「IoTサポート」有無の比較イメージ

「IoTサポート」有無の比較イメージ

IoTサポートは、当社製の対応機械に対して、ご利用いただくことが可能です。

■まとめ

このようにIoTサポートをご利用いただければ、機械の健康状態を常に把握することができ、予知・予防保全を行うことが可能です。
機械の不要な停止時間を最小化し、打撃の大きい生産への影響や、現場の負担低減に大きな効果を発揮します。

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