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課題解決
提案

高年齢者の職場環境を
改善したい

働く高年齢者の増加

厚生労働省発表資料および総務省統計局提供のデータによると、60歳以上の労働力人口は過去15年間でおよそ1.5倍に増加、雇用者としては1.8倍で昨年(令和3年)の全体に占める割合は18.2%と、働く高年齢者が増えています。
一方で、労働災害による死亡者数は4年ぶりに増加、休業4日以上の死傷者の発生件数もプラス14.3%の増加、平成10年以降で最多となりました。このうちおよそ4分の1が60歳以上(2021年では25.7%)となり、中でも転倒災害、墜落・転落災害などの発生率が高い状況です。

60歳以上の労働力人口推移

60歳以上の労働力人口推移

高齢者の特性を考慮する
「エイジフレンドリー

昨今の労働環境の変化により、体力に自信がない人や仕事に慣れていない人も含め、すべての働く人の労働災害防止を図ることが重要な課題となっています。特に、働く高年齢者にとっても本人だけではなく、周りの状況や働く人々の意識の変化、現場での状況把握や管理体制の確立、様々な角度から包括的に職場環境の改善に取り組む動きが活発になってきています。
このように高年齢者でも自分のことに向き合いながら、きちんと取り組んで安心して働けるところのことを「エイジフレンドリー」と表現されています。この取り組みは、各企業の職場、介護の現場、自治体の活躍の場など様々で、各国の各地域で行われています。
日本でも令和2年1月に「人生100年時代に向けた高年齢労働者の安全と健康に関する有識者会議」で公表され、取り組みが始まっています。

職場環境改善の手段として、高年齢者が安心して働ける
「エイジフレンドリーな職場」が求められています。

※エイジフレンドリー:「高齢者の特性を考慮した」という意味の言葉で、WHOや欧米の労働安全衛生機関で使用されています。

「エイジフレンドリー」に
取り組むには

では、高齢労働者に対する労働災害防止について、どのように取り組めばよいのでしょうか。
高年齢労働者に関して事業者に求められる事項としては、下記5つの項目に分けられます。

■労働災害防止への取り組み
  1. 安全衛生管理体制の確立
  2. 職場環境の改善
  3. 高年齢労働者の健康や体力の状況の把握と対応
  4. 安全衛生教育
製造業の職場環境改善

特に「2.職場環境の改善」については、身体機能の低下を装置等のハード面で補うことができ、素早く環境の改善に効果を発揮することができます。

職場環境の改善への取り組み

<視聴覚に関する対応>

  • 聴覚:警報音は年齢によらず聞き取りやすい中低音域の音を採用。また、騒音の低減。
  • 視覚:信号灯などの有効視野を考慮した警告・注意機器の採用。

<暑熱な環境への対応>

  • 涼しい休憩場所の整備。
  • 通気性の良い服装の準備。
  • 熱中症の初期症状を把握できるウェアラブルデバイスなどの利用。

<重量物取扱いへの対応>

  • 補助機器などの導入により、人力取扱重量を抑制。
  • 不自然な作業姿勢を解消する作業台や作業対象物の配置の改善。
  • 身体機能を補助する機器(パワーアシストスーツなど)の導入。

<介護作業等への対応>

  • リフト、スライディングシートなどの導入により、抱え上げ作業を抑制。
  • 労働者の腰部負担を軽減するための移乗支援機器などの活用。

<情報機器作業への対応>

  • パソコンなどの情報機器作業では、照明、画面の文字サイズの調整、最適なメガネの使用。

「エイジフレンドリー」の取り組みには
補助金が受けられます

「エイジフレンドリー補助金」は、高年齢労働者を雇用する中小事業者等を対象に、高年齢者が安心して安全に働くための職場環境の整備に要する費用の一部を補助するものです。
このような国や関係団体などによる支援を活用し、高年齢者雇用のサポートのため、労働災害防止対策に積極的に取り組むように努めてみてはいかがでしょうか。

令和4年度エイジフレンドリー補助金
申請受付期間:令和4年5月11日(水)から10月末まで

職場環境の改善を支援します

弊社では「職場環境の改善」の項目において、製造業の職場改善を支援するためのソリューションを提供しています。補助金対象商品の一例としてご紹介します。

■身体への作業補助

下向き矢印
  • アシストスーツ
  • マッスルスーツ
アシストスーツ

長時間の立ち仕事をサポートする

アシストスーツ
の詳細はこちら

■危険作業補助

下向き矢印
  • 安全装置
  • 補助テーブル
安全装置

危険な作業をサポートする

安全装置
の詳細はこちら

※この他にも身体機能の低下を補う設備・装置の導入が補助金対象となります。詳細はお問い合わせください。



出典:(厚生労働省Webサイト):

  • 令和3年6月版 「高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドライン」(パンフレット:8ページ版)
  • 令和2年3月16日付け基安発0316第1号 「高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドラインの策定について」
  • 令和2年1月17日 「人生100年時代に向けた高年齢労働者の安全と健康に関する有識者会議」~エイジフレンドリーな職場の実現に向けて~