保護フィルムカットの手間を省きたい
材料のキズを防止するためには
近年の板金製品は、デザイン性や耐久性、軽量化などのトレンドから非鉄金属が増えるとともに、キズやドロスなどの加工品質への厳しい要求が増えています。
材料のキズを防止する手段としては、金属板の表面にキズ防止の保護フィルムを貼ることが有効です。
保護フィルムのある材料の加工は
保護フィルムには様々な種類があります。
レーザでブランク加工する場合は、“レーザ対応のフィルム付きの材料”を用いることで、フィルムが貼られたまま加工が可能です。
しかし、材料に部品を取り付ける場合や溶接を行う場合は、取り付け部や溶接部のフィルムをあらかじめカットし、手で剥がし、材料を露出させる作業が必要になります。
一般的には以下のような手順で行います。
<手作業でフィルムカットを行う方法>
- 部品の取り付け位置を決める
- 手作業でケガキを行う
- カッターなどで母材にキズをつけないようケガキに沿ってフィルムをカットする
- 不要部分の保護フィルムを剥がす
- 剥がした後は周囲のフィルムも剝がれるため、奇麗に貼りなおす
手作業のケガキ作業
この作業を部品の数だけ行う場合、数によっては結構な作業工数がかかってしまいます。さらに、手作業の場合は、取り付け位置の間違いや、フィルムカット時にカッターで材料をキズつけてしまうリスクが課題となります。
カッターによる作業はキズのリスクがある