勾配形状の溶接個所を
減らしたい
製品事例:調理器具用オイルパン
現状の加工方法
大量に揚げ物を作る業務用フライヤーなどに設置されるオイルパンは定期的に油を交換することが必要です。交換する際に油残りがないように、オイルパンの形状は底にある排液口に向かって勾配を作ります。
勾配のある製品は複雑な形状で製作され、勾配部分には溶接加工が多く用いられています。
オイルパン
現状の加工課題について
■ 例1: パーツの分割展開
- 加工方法:勾配加工部で4つに分割して、各パーツを溶接加工します。
- 加工課題:溶接前の仮付けと本溶接、溶接後の仕上げ作業と工数が多く、技術が必要です。
4分割したパーツを全て溶接加工
■ 例2: 曲げ加工の併用
- 加工方法:4カ所の勾配加工部の内、2カ所を曲げ加工し、残り2カ所は溶接します。
- 加工課題:2カ所の曲げ作業は鈍角曲げで角度出しが難しく、曲げ加工は熟練した技能を要します。
また、残り2カ所の勾配加工部は溶接加工を行うため、溶接後の仕上げ作業が必要です。
2分割で曲げ加工を併用し、溶接の手間を減らす
加工課題のまとめ
以上の加工方法から、次のような課題が発生します。
- 溶接個所の仮付けや精度調整、溶接作業の工数がかかる。
- 溶接後の仕上げ作業が大変。
- 勾配加工部は、鈍角曲げを行うため、曲げ作業が大変。