狭い工場スペースで生産性を上げたい
都市型の中小工場の現状
古くから日本のモノづくりを支えている中小の工場は、スペースが限られる都市近郊の地域が多く、取引先企業の本社や開発拠点との協業がしやすい利便性の高い立地で行われています。
また、近接地域内には板金加工のみならず、塗装やめっき、機械加工などの設備、技術、ノウハウをもつ多くの工場が多数存在しているのも特長で、この地の利を生かしたコミュニケーションによるモノづくりが最大の強みとなっています。
機械の大型化と工場スペースの課題
最近の板金加工の傾向として、生産性の向上のため、定尺材からネスティング加工で製品を切り出す方法が一般化するに伴い、機械が大型化する傾向にあります。
このことが、住宅と近接し、設置スペースが限られる都市型の工場において、最新機械の導入を難しくする課題のひとつとなっています。
■電力環境上、設備を増やせない
新しい機械の導入や更新をする場合は、機械の受電容量に合わせて工場内の電気設備の契約見直しや、設備されているキュービクル(高圧受電設備)の入れ替えが発生することも考えられます。
ただし、限られた敷地面積では設置できるキュービクルに限界があり、入れ替えられたとしても、毎月の電力コストの上昇を考えると、新しい設備の導入に踏み切れない場合もあります。
■労働人口が減少し採用が厳しい
労働人口の減少により、若手の採用が厳しい傾向にあります。特に昨今の製造業では、熟練技術者の減少や高齢化も課題となっています。
このため、初心者でも扱える機械の導入が求められています。