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  4. 箱物展開 | 第4回 平行曲げの展開長

板金加工の基礎講座Ⅱ
箱物展開

第4回 平行曲げの展開長

第4編-2

第4編 展開寸法の求め方

1. 外側寸法加算法

2. 平行曲げの展開長の求め方

前項で解説した外側寸法加算法により、代表的な形状の展開長さを求めてみましょう。

1) コの字曲げ

外側寸法a,b,cを加え、伸び補正値αを曲げ回数分引きます。

コの字曲げ

面合成の考え方

コの字曲げ面合成
2) Z曲げ

aは内側寸法なので、板厚tを加えて外側寸法にします。

Z曲げ

面合成の考え方

Z曲げ面合成
3) ハット曲げ

bは内側寸法なので、両側の板厚を加えて外側寸法にします。dは2回加えます。

ハット曲げ

面合成の考え方

ハット曲げ面合成
4) 切り欠き寸法の求め方 – 1

切り欠きの位置が底面より板厚分上になる曲げ形状です。
縦方向の全体の長さa+b-αから、切り欠きの上の長さa-tを引くと切り欠きの縦の長さb+t-αが求められます。

切り欠き寸法

面合成の考え方

切り欠き寸法面合成

第三角法

切り欠き寸法第三角法

展開図

切り欠き寸法展開図
5) 切り欠き寸法の求め方 – 2

切り欠きの位置が底面と同じ高さになる曲げ形状です。
縦方向の全体の長さa+b-αから切り欠きの上の長さaを引くと、切り欠きの縦の長さb-αが求められます。

切り欠き寸法

面合成の考え方

切り欠き寸法面合成

第三角法

切り欠き寸法第三角法

展開図

切り欠き寸法展開図
6) 穴、スリットがある場合

aは内側寸法、L形断面の展開計算。

穴、スリットがある場合

展開図

穴、スリットがある場合展開図
7) 鋭角曲げ

外Rからの寸法を外寸とするのが一般的な計算です。

鋭角曲げ

展開図

鋭角曲げ展開図

外Rからの寸法を外寸とするのが一般的な計算です。

鋭角曲げ

・外1から外2へ変換する場合

外1から外2へ変換する場合

・hから外2へ変換する場合

hから外2へ変換する場合
8) 鈍角曲げ
鈍角曲げ

展開図

鈍角曲げ展開図
9) 鈍角曲げ(折り返し曲げ)
鈍角曲げ(折り返し曲げ)

展開図

鈍角曲げ(折り返し曲げ)展開図

α1は①の伸び補正値
α2は②の伸び補正値

外寸a,bの求め方と展開長の計算式

鈍角曲げ(折り返し曲げ)
計算式

鋭角、鈍角曲げの伸び補正値表(SPCC)

θ

t

45° 60° 120° 135°
1.0(V=6) 0.66 1.02 0.86 0.55
1.2(V=8) 0.81 1.26 1.06 0.69
1.6(V=10) 1.18 1.84 1.54 1.00
2.0(V=12) 1.32 2.04 1.72 1.11
2.3(V=14) 1.39 2.14 1.80 1.17
3.2(V=25) 2.27 3.52 2.96 1.92

※この伸び補正値は参考値です。
※材料や金型、曲げ条件により補正値は異なります