第2回 図面について Part2
第1章-2
第1章 図面について
3. 表題欄
表題欄に記載する項目は各社で独自の内容を記載することもありますが、一般的には下記項目を記載します。
- ・品名(名称)・・部品名称を記入
- ・図番・・・・・・図面番号を記入
- ・数量・・・・・・作成個数を記入
- ・投影法・・・・・第三角法、もしくは一角法で記載していることを示す。
- ・尺度・・・・・・図面に記載する部品の尺度
- ・材質・・・・・・材質を記入
- ・作成年月日・・・図面の作成日を記入
- ・承認欄・・・・・設計者、検図者、承認者の署名捺印
1)尺度
尺度は、(描いた図形の長さ):(実際の長さ)にて表します。
【 推奨尺度 】
- 現 尺 1:1
- 縮 尺 1:2 1:5
1:10 1:20 - 1:50 1:100
1:200 1:500 - 1:1000 1:2000
1:5000 1:10000 - 倍 尺 2:1 5:1
10:1 20:1
50:1
同一図面に異なる尺度を用いる時は、異なる尺度をその図の近くにS=○:○と記入します。
尺度の欄には、主なる尺度のみを記入し、異なる尺度は記入しないようにします。
2)図面の変更方法
紙の図面の時代には、不要な形状や不要な寸法は2重線を引いて、変更前の状態を残していましたが、CAD図面の場合は削除しても残してもどちらでも構いません。
① 変更箇所に三角記号を入れる。
変更部位に△マークをつけます。△マークの中には数字を記入しますが、はじめての変更の場合は、1と記入します。それ以降に発生した変更は、数字を2,3と順次上げていきます。
② 改訂欄及び表題欄の改訂番号を上げる。
変更内容を図面枠内に配置されている改訂欄に記入します。一般的には、改訂番号、日付(年月日)、訂正又は変更事由、変更者の氏名を記入します。また、表題欄の図面番号の横付近に改訂番号を記入します。この番号が大きいほど新しい図面であるということがわかります。
③3D CADデータの場合の変更は?
多くの企業が現在、3D-CADを使用して3Dモデル・図面を作成しています。この場合は3Dモデルでは履歴内容を保存せず、図面にこれまでの手順で履歴を保管します。従って、3D-CADにおける設計変更手順は以下のようになります。
- 3Dモデルの修正
- 2D図面の修正(変更内容を図面内に記載します)
- 2D図面を画像ファイル(PDF等)に変換して出図(画像ファイルで履歴管理をします)