第3回 図面について Part3
第1章-3
第1章 図面について
4. 線について
図や寸法などを表す線には目的ごとに種類や太さがあり、使い分けることが必要です。以下に線の用途と種類について説明します。
1)線の用途と種類
用途による名称 | 線の種類 | 線の用途 | |
---|---|---|---|
外形線 | 太い実線 | 対象物の見える部分の形状を表すのに用いる。 | |
寸法線 | 細い実線 | 寸法を記入するのに用いる。 | |
寸法補助線 | 寸法を記入するために図形から引き出すのに用いる。 | ||
引出線 | 記述・記号などを示すために引き出すのに用いる。 | ||
回転断面線 | 図形内にその部分の切り口を90度回転して表すのに用いる。 | ||
中心線 | 図形の中心線を簡略に表すのに用いる。 | ||
水平面線※1 | 水面、油面などの位置を表すのに用いる。 | ||
かくれ線 | 細い破線 又は 太い破線 |
対象物の見えない部分の形状を表すのに用いる。 | |
中心線 | 細い一点鎖線 | 1) 図形の中心を表すのに用いる。 2) 中心が移動した中心軸跡を表すのに用いる。 |
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基準線 | 特に位置決定のよりどころであることを明示するのに用いる。 | ||
ピッチ線 | 繰返し図形のピッチをとる基準を表すのに用いる。 | ||
特殊指定線 | 太い一点鎖線 | 特殊な加工を施す部分など特別な要求事項を適用すべき範囲を表すのに用いる。 | |
想像線※2 | 細い二点鎖線 | 1) 隣接部分を参考に表すのに用いる。 2) 工具、ジグなどの位置を参考に示すのに用いる。 3) 可動部分を、移動中の特定の位置又は移動の限界の位置で表すのに用いる。 4) 加工前又は加工後の形状を表すのに用いる。 5) 繰返しを示すのに用いる。 6) 図示された断面の手前にある部分を表すのに用いる。 |
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重心線 | 断面の重心を連ねた線を表すのに用いる。 | ||
破断線 | 不規則な波形の細い実線 又は ジグザグ線 |
対象物の一部を破った境界、又は一部を取り去った境界を表すのに用いる。 | |
切断線 | 細い一点鎖線で端部及び方向の変わる部分を太くしたもの※3 | 断面図を描く場合、その切断位置を対応する図に表すのに用いる。 | |
ハッチング | 細い実線で規則的に並べたもの | 図形の限定された特定の部分を他の部分と区別するのに用いる。例えば、断面図の切り口を示す。 | |
特殊な用途の線 | 細い実線 | 1) 外形線及びかくれ線の延長を表すのに用いる。 2) 平面であることを示すのに用いる。 3) 位置を明示するのに用いる。 |
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極太の実線 | 薄肉部の単線図示を明示するのに用いる。 |
- ※1 JIS Z 8316(製図―図形の表し方の原則)には、規定されていません。
- ※2 想像線は、投影法上では図形に現れませんが、便宜上必要な形状を示すのに用います。
また、機能上・工作上の理解を助けるために、図形を補助的に示すためにも用います。 - ※3 他の用途と混用のおそれがないときは、端部および方向が変わる部分を太くする必要はありません。
- 備考 : 細線、太線および極太線の太さの比率は、1:2:4とします。
2)線の太さ
線の太さは特に制限はありません。但し、同一図面においては線の種類ごとに太さをそろえ、コピーなどでもハッキリ見えるよう注意します。また、数本の線を平行に引く場合は、隣接する線と線との間隔を線の太さの2倍以上とします。
3)線の用途例
5. 文字・数字について
漢字はかい書、専門用語のかなは、カタカナとします。
ただし、注記等の補足説明文のかなは、専門用語を除きひらがなでもよいとされます。
さらに、下記のような見誤りやすい文字、記号は字体を変えるか明確に記入するよう注意が必要です。
例:OとD、2とZ、5とS、9と6、Bと8、チと4 など