第3章　寸法の書き方

4. 寸法補助記号

寸法補助記号は、指示する部分の形状を表すため、側面図などを描かずに品物の形状を表す役割があります。

1. 寸法補助記号の種類と呼び方

記号	意味	呼び方
Φ	180°を超える円弧の直径又は円の直径	“まる”又は“ふぁい”
sΦ	180°を超える球の円弧の直径又は球の直径	“えすまる”又は“えすふぁい”
□	正方形の辺	“かく”
R	半径	“あーる”
CR	コントロール半径	“しーあーる”
SR	球半径	“えすあーる”
	円弧の長さ	“えんこ”
C	45°の面取り	“しー”
t	厚さ	“てぃー”
	ざぐり 深ざぐり	“ざぐり” “ふかざぐり” 注記　ざぐりは黒皮を少し削り取るものも含む。
	皿ざぐり	“さらざぐり”
	穴深さ	“あなふかさ”

2. 寸法数字とともに用いる記号は、寸法数値の前に寸法数字と同じ大きさで記入します。その記入方法は、次のとおりです。

1) 直径Φ（まる と読む）および正方形の記号□（かく と読む）



2) 半径の記号R
ただし、実形を示していない投影図形に実際の半径や、展開したときの半径を指示する場合は、寸法数字の前に“実R”（図b）または“展開R”（図c）の文字記号を記入します。



図a



図b



図c

3) 球面を示す場合



図a



図b



図c

4) コントロール半径の記号CR
角の丸み、隅の丸みなどで、直線部と半径の曲線部が滑らかにつながるように規制する半径を表します。



5) 45度面取りの記号C



図a



図b

6) 板厚の記号t
板の厚さを図示しないで表すには、板の付近またはその面に記入します。