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板金加工の基礎講座Ⅲ
図面の読み方・書き方

第13回 公差 Part1

第4章-1

第4章 公差

「公差」とは、指示された寸法に対して誤差の範囲を指示します。許される誤差の上限を“最大許容寸法”といい、誤差の下限を“最小許容寸法”といいます。そしてこの最大許容寸法と最小許容寸法の差を“寸法公差(公差)”といいます。

公差がなぜ必要なのかというと、指示された寸法ピッタリにモノを作ることが難しいためです。問題がない範囲で多少の誤差を許容することが一般的となっています。指示された誤差が小さいと高精度機械にて時間をかけて加工を行うためにコストが高くなり、誤差が大きいと比較的に安価な設備で速く加工を行えるためコストを抑えることができます。設計者は機能とコストを満たすことを意識して公差の指示を行います。公差は基本的にはすべての寸法に対して指示を行いますが、公差の指示のない寸法にはJIS普通寸法公差(下記参照)を明記したり、メーカー基準の公差を明記したりします。

公差には“寸法公差”と“幾何公差”があり、寸法公差には数値で指示する“寸法公差”と、記号で指示する“はめあい公差”があります。この3つの公差について説明します。

JISB0408 打ち抜き普通寸法許容差
基準寸法の区分 等級
A級 B級 C級
6以下 ±0.05 ±0.1 ±0.3
6を超え 30以下 ±0.1 ±0.2 ±0.5
30を超え 120以下 ±0.15 ±0.3 ±0.8
120を超え 400以下 ±0.2 ±0.5 ±1.2
400を超え 1000以下 ±0.3 ±0.8 ±2
1000を超え 2000以下 ±0.5 ±1.2 ±3
JISB0408 曲げおよび絞りの普通寸法許容差
基準寸法の区分 等級
A級 B級 C級
6以下 ±0.1 ±0.3 ±0.5
6を超え 30以下 ±0.2 ±0.5 ±1
30を超え 120以下 ±0.3 ±0.8 ±1.5
120を超え 400以下 ±0.5 ±1.2 ±2.5
400を超え 1000以下 ±0.8 ±2 ±4
1000を超え 2000以下 ±1.2 ±3 ±6

※備考 A級、B級、C級はそれぞれJISB0405のf:精級、m:中級、c:粗級に相当します。

(記入例)
メーカーによりそれぞれですが、表題欄横、もしくは図枠右上などに“JIS B 0408-B”等、明記します。

記入例

1. 寸法公差

  1. 寸法公差を数値で表す場合は、基準寸法の次に上・下の寸法許容差を記入します。
  2. 図a

    図a

    図b

    図b

  3. 上・下の寸法許容差を記入する場合、両側公差で上の寸法許容差と下の許容差が等しいときには、寸法許容差の数値を一つにして記入します [図a、b]。また、必要に応じて許容限界寸法を記入します。
  4. 図a

    図a

    図b

    図b

    図c

    図c

  5. 長さの寸法に公差を記入する場合は、各部に許される寸法に矛盾が起こらないよう、重要度の少ない寸法には公差を記入しなくてもかまいません。
  6. 図a

    図a

    図b

    図b

    図c

    図c